要約
知的財産分野における業務は広範な領域をカバーしており、特に特許分野における先行技術文書の検索は、膨大な過去の文献から発明の新規性および進歩性を判断するために用いられる文書を特定する必要がある。 このような検索実践に関して、特許図面や発明の核心的な情報を直接検索できる図面検索技術の研究開発が長年求められてきた。しかし、特許図面は黒白の抽象的な図示として表現されており、自然画像とは著しく異なるモダリティ的特徴を持つため、その活用はまだ十分に進んでいない。 本研究では、従来のTriplet損失に代えてDeepPatentデータセット上でInfoNCEおよびArcFaceを導入することで、従来の手法よりも高い検索精度を達成した。さらに、任意の画像を用いて特許図面を検索可能なアプリケーションを開発した。本研究で提案するアーキテクチャは、特許図面に加え、機械図面、意匠図面、商標、図解、スケッチなど、多くの類似モダリティを持つ図面への応用が可能である。