
要約
構造的類似性による画像品質評価パラダイムは、人間の視覚システムがシーンからの構造情報の抽出に高度に適応しているという仮定に基づいている。このため、構造的類似性の測定値は、人間が認識する画像品質を良好に近似できると考えられる。本稿では、視認条件の変化をより柔軟に反映できるよう、従来の単一スケール手法に比べて高い柔軟性を提供するマルチスケール構造的類似性手法を提案する。また、異なるスケール間の相対的重要性を定義するパラメータを調整するための画像合成手法を開発した。実験的な比較により、提案手法の有効性が確認された。