18日前

密なクロスモーダル相互作用のモデル化による共同エンティティ・関係抽出

{Fang Liu, Zhiping Cai, Minghao Hu, Shan Zhao}
密なクロスモーダル相互作用のモデル化による共同エンティティ・関係抽出
要約

エンティティとその関係の同時抽出は、固有表現とその関係情報の密接な相互作用から恩恵を受ける。したがって、こうしたクロスモーダルな相互作用を効果的にモデル化することが、最終的な性能に大きく影響する。従来の手法では、ラベル特徴の連結といった単純な方法を用いてクロスモーダルなインスタンス間の粗い意味的統合を試みたが、トークン空間およびラベル空間における細粒度の相関関係を捉えられず、十分な相互作用が実現できていない。本論文では、エンティティと関係の同時抽出を目的とした、深層クロスモーダルアテンションネットワーク(CMAN)を提案する。本ネットワークは、トークン-ラベル空間における密な相互作用を十分にモデル化するため、複数のアテンションユニットを深く積み重ねて構築されている。特に、異なるモダリティ間の細粒度の相関を明示的に捉えるための2つの基本的なアテンションユニット(例:トークン間アテンション、ラベル-トークン間アテンション)を導入している。CoNLL04データセットにおける実験結果から、本モデルはエンティティ認識で90.62%、関係分類で72.97%のF1スコアを達成し、最先端の性能を実現した。また、ADEデータセットにおいても、関係分類において既存手法を1.9%以上上回るF1スコアを達成した。さらに、豊富な分析結果により、本手法の有効性が裏付けられている。