
要約
最近の注目対象検出に関する研究では、RGB-D画像からの深度情報の統合が検討されている。多くの場合、深度コントラストが主な特徴量として用いられるが、背景領域における高コントラスト領域が誤検出を引き起こすという問題がある。これは、背景領域に深度が大きく変動する領域が頻繁に存在するためである。本研究では、新たなRGB-Dサリエンシー特徴量である局所的背景包囲(Local Background Enclosure; LBE)を提案する。LBEは、候補領域およびその含まれる対象に対する背景としての角度方向の広がりを捉える。実験の結果、RGBD1000およびNJUDS2000データセットにおいて、本特徴量が最先端のRGB-Dサリエンシー手法およびRGB手法を上回ることを示した。