要約
ビデオベースの人物再識別(Re-ID)は、複数のカメラ間で動画シーケンスに基づいて人物を一致させるという挑戦的なタスクである。既存の大多数のRe-ID手法は外見情報にのみ焦点を当てているが、歩行パターン(ゲイット)情報を取り入れることで、人物再識別システムの性能向上が期待できる。本研究では、外見特徴と歩行特徴を統合する新たなアプローチ、GAF-Netを提案する。外見特徴はRGBトラックレットから抽出され、歩行特徴は骨格姿勢推定から得られる。これらの特徴は統合され、単一の特徴表現として融合され、人物の再識別を実現する。iLIDS-Vidデータセットを用いた数値実験の結果、骨格に基づく歩行特徴が人物再識別システムの性能向上に有効であることが示された。さらに、GAF-Netフレームワーク内に最先端のPiTネットワークを組み込むことで、ランク-1およびランク-5の正確率がそれぞれ1パーセンテージポイント向上した。