17日前
FTNet:熱画像セマンティックセグメンテーションのための特徴横断ネットワーク
{Srijith Rajeev and Sos S Agaian, Shreyas Kamath K.M, Karen Panetta}
要約
熱画像は、赤外線放射および熱エネルギーを用いて物体に関する情報を収集するプロセスである。可視光画像に比べ、暗所環境下での運用や照度変動に対する耐性という点で優れている。さらに、煙、エアロゾル、粉塵、霧といった可視光画像の性能を著しく制限する要因を透過できる可能性を有している。しかし、現在の最先端の画像セマンティックセグメンテーション手法は、(i) 主に可視光帯域の画像に焦点を当てており、特に熱画像におけるエッジ情報などのピクセルの文脈を十分に捉えていない点、(ii) 高精度と高速性の間でトレードオフを余儀なくされるという課題を抱えている。本研究では、上記の課題を解決するため、エンドツーエンドで学習可能な畳み込みニューラルネットワークアーキテクチャとして、特徴横断ネットワーク(Feature Transverse Network, FTNet)を提案する。FTNetはマルチスケールの解像度において特徴表現を捕捉・最適化することで、高解像度画像の処理能力を向上させるとともに、計算コストを低減しつつ高品質な出力を生成する。提案手法の有効性を検証するため、SODA、MFNet、SCUT-Segといった公開のベンチマーク熱画像データセットを用いて、広範なコンピュータ実験を実施した。比較対象は最先端手法であり、定量的な精度と処理速度の両面から評価を行った。ソースコードは以下のURLで公開されている:https://github.com/shreyaskamathkm/FTNet。