要約
人間の顔面感情認識(FER: Facial Emotion Recognition)は、その有望な応用可能性から研究コミュニティの注目を集めている。FERの主な課題は、異なる顔の表情をそれぞれの感情状態に対応付けることである。従来のFERは、主に2つの主要なステップから構成されている:特徴抽出と感情認識。現在、画像からの特徴抽出という内在的なメカニズムを備える点で、特に畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)がFERにおいて広く用いられている。層数がわずかであるCNNを用いたFERの解決策に関する研究も複数報告されている。しかし、単純な学習スキームを採用する従来の浅層CNNでは、高解像度画像から感情情報を効果的に捉えるための特徴抽出能力に限界がある。