要約
インシデント検出システム(IDS)は、日々の生活におけるサイバー安全への関心が高まる中で、最新のICTシステムにおいて不可欠な構成要素となっています。攻撃の種類の不確実性や、高度なサイバー攻撃の複雑性の増加といった要因により、深層ニューラルネットワーク(DNN)の統合が求められています。本研究では、ネットワークインシデント検出システム(N-IDS)に対する攻撃を予測するためにDNNを活用しました。学習率0.1で設定されたDNNを1000エポック分実行し、KDDCup'99データセットを用いてネットワークの学習とベンチマーク評価を行いました。比較の目的で、同じデータセット上で複数の従来型機械学習アルゴリズムおよび層数が1~5層のDNNを用いた学習も実施しました。得られた結果を比較・分析したところ、3層構造のDNNが、他のすべての従来型機械学習アルゴリズムに比して優れた性能を発揮することが明らかになりました。