
要約
時系列関係抽出は、臨床イベントの時系列的文脈をより深く理解する上で重要なタスクである。本稿では、i2b2 2012 時系列関係抽出チャレンジをベンチマークとして用い、臨床分野向けのエンド・ツー・エンド型時系列関係抽出システムを提案する。本研究では、一般的な関係抽出を目的としたシーケンス・トゥ・シーケンスモデルであるREBELを、時系列ラベルおよび退院要約データを用いて微調整する手法を採用している。このアプローチにより、関連する臨床エンティティ、時刻表現、およびそれらの間の時系列関係を同時に抽出することが可能となる。実験結果から、本手法の有効性が示され、i2b2 2012チャレンジのエンド・ツー・エンドトラックにおいて、妥当な性能が達成された。