3ヶ月前

空間変動型再帰型ニューラルネットワークを用いた動的シーンのぼかし除去

{Rynson W. H. Lau, Ming-Hsuan Yang, Jiawei Zhang, Jimmy Ren, Linchao Bao, Jinshan Pan, Yibing Song}
空間変動型再帰型ニューラルネットワークを用いた動的シーンのぼかし除去
要約

動的シーンから撮影された画像の復元は、カメラのブレや物体の運動によって生じるシーン深度に応じた空間的に変化するぼけ(空間変動ぼけ)のため、困難である。近年、深層ニューラルネットワークに基づく手法はこの問題において著しい進展を遂げているが、そのモデルは通常、大規模であり、計算コストが高くなる傾向にある。本論文では、この課題に対処するため、空間的に変化するニューラルネットワークを提案する。提案手法は、3つの深層畳み込みニューラルネットワーク(CNN)と1つの再帰型ニューラルネットワーク(RNN)から構成される。RNNは、入力画像から一つのCNNによって抽出された特徴マップに対して、逆畳み込み演算を実行する役割を果たす。もう一つのCNNは、各空間位置におけるRNNの重みを学習するために用いられる。その結果、RNNは空間的に変化する特性を持ち、空間的に変化するカーネルを用いて復元プロセスを間接的にモデル化可能となる。さらに、第3のCNNは、最終的な復元画像へと復元特徴マップを再構成する役割を担う。全体のネットワークはエンド・ツー・エンドで訓練可能である。我々の分析によれば、提案手法はモデルサイズが小さくても広い受容fieldを持つ。公開データセットを用いた定量的および定性的評価の結果、本手法は精度、処理速度、モデルサイズの観点から、最先端のアルゴリズムと比較しても優れた性能を示した。