
要約
認知症は高齢者において最も一般的な疾患の一つであり、死亡率および障害の主要な原因の一つである。近年、神経画像データを用いた機械学習(深層学習)モデルに基づくコンピュータ支援診断ツールの開発に向けた研究が進められている。しかし、MRI画像に関する研究は盛んに行われている一方で、神経変性の有望かつ強力なバイオマーカーとして近年注目されているアミロイドPETについては、ほとんど注目が集まっていない。本論文では、こうしたまだ十分に探求されていない研究分野に貢献するため、アミロイドPET画像を用いて認知症を検出することを目的とした3次元畳み込みニューラルネットワーク(3D CNN)を提案する。最近公開されたOASIS-3データセットを用いた実験により、この分野のさらなる進展に向けた新たなベンチマークをコミュニティに提供するとともに、非常に有望な結果が得られ、アミロイドPETの有効性に関する新たな証拠が示された。