要約
人間と物体の相互作用（HOI）検出タスクにおける一般的な課題として、多数のHOIクラスにラベル付き例が極めて少ないことが挙げられ、その結果、長尾分布を示す学習データセットが生じる。特に正例ラベルの不足は、これらのクラスにおける分類精度の低下を引き起こす。この問題に対処するため、我々は人間-物体相互作用の間に自然な相関および逆相関が存在することに着目した。本論文では、これらの相関関係をアクション同時発生行列（action co-occurrence matrices）としてモデル化し、これらの事前知識を学習するための手法を提示するとともに、特に稀なクラスにおいて効果的な学習を実現するための活用法を提案する。実験的に本手法の有効性を検証した結果、HOI検出の代表的な2つのベンチマークデータセットであるHICO-DetおよびV-COCOにおいて、従来の最先端手法を上回る性能が達成された。