
要約
本稿では、有効な順序学習を実現するための順序データ向け深層反発クラスタリング(Deep Repulsive Clustering: DRC)アルゴリズムを提案する。まず、対象インスタンスの情報を「順序関連特徴」と「識別特徴」に分解するための順序・識別分解(Order-Identity Decomposition: ORID)ネットワークを構築する。次に、識別特徴に基づいて対象インスタンスをクラスタリングする際、反発項(repulsive term)を導入することで、クラスタ内での多様性を確保する。さらに、テストインスタンスの順位を、同一クラスタ内の参照インスタンスと比較することにより推定する。顔の年齢推定、美的スコア回帰、歴史的カラー画像分類の実験により、提案手法が順序データのクラスタリングにおいて効果的であり、また優れた順位推定性能を達成できることを示した。