
要約
本稿では、空間的に変化するブラー地図推定のための、初めてのエンドツーエンド型畳み込みニューラルネットワーク(CNN)アーキテクチャであるDefocus Map Estimation Network(DMENet)を提案する。ネットワークの学習のために、各画像が真の深度マップを用いて合成的にぼかされた、新たな深度範囲(DOF)データセットSYNDOFを構築した。SYNDOFは合成データであるため、その画像の特徴は実際のぼかし画像と異なる可能性がある。このギャップを補うために、実際のぼかし画像の特徴を合成ぼかし画像の特徴に転移するドメイン適応(domain adaptation)を用いる。本研究のDMENetは、ぼかし推定、ドメイン適応、コンテンツ保持、シャープネス補正の4つのサブネットワークから構成され、これらのサブネットワークは相互に接続され、それぞれに対応する教師信号を用いてエンドツーエンドで共同学習される。提案手法は公開されているぼかし検出およびぼかし推定データセット上で評価され、その結果、最先端の性能を達成した。