
要約
道路抽出はリモートセンシング分野における基本的なタスクであり、過去10年間にわたり活発な研究テーマとして注目されてきた。本論文では、エンコーダ-デコーダ構造、拡張畳み込み(dilated convolution)、および事前学習済みエンコーダを採用したセマンティックセグメンテーションニューラルネットワーク「D-LinkNet」を提案する。本ネットワークはLinkNetアーキテクチャを基盤とし、中心部に拡張畳み込み層を配置している。LinkNetアーキテクチャは計算量およびメモリ使用量の面で効率的である。一方、拡張畳み込みは特徴マップの解像度を低下させることなく、特徴点の受容fieldを拡大する強力な手法である。CVPR DeepGlobe 2018 Road Extraction Challengeにおいて、本手法は検証セットおよびテストセットでそれぞれ0.6466および0.6342の最高IoUスコアを達成した。