現在、新型コロナウイルスの異なる株に対する脅威が継続している中で、COVID-19の検出に広く用いられているRT-PCRは、手作業による煩雑で時間のかかるプロセスであり、精度も低いという課題がある。このような状況下で、人工知能(AI)およびコンピュータ支援診断(CAD)の応用は避けがたいものとなっている。本研究では、コロナウイルスの検出を目的として、胸部X線画像(CXR)の解析を行った。本研究の主な目的は、アンサンブル学習を活用して深層学習モデルの分類性能を高めることにある。これまでに、この分野においてさまざまなアンサンブル学習手法が提案されており、重み付き算術平均(WAM)を含む集約関数を用いる方法も存在する。しかし、これらの手法は、分類器のサブセットがそれぞれどのように決定を行うかという点には十分に配慮していない。本論文では、チョケット積分(Choquet integral)をアンサンブルに適用し、協力ゲーム理論(Coalition Game Theory)、情報理論(Information Theory)、およびラムダ型ファジィ近似(Lambda fuzzy approximation)を用いた新たなファジィ測度評価法を提案する。情報理論と協力ゲーム理論を基に、3種類の異なる重み付けスキームに基づいて3つのファジィ測度セットを算出。これらの3つのファジィ測度セットを用いて、それぞれに対応する3つのチョケット積分を計算し、最終的にその決定結果を統合する。また、近年開発された複数の画像データベースを統合して、新たなデータセットを構築した。新しく開発したデータセットおよび難易度の高いCOVIDxデータセットにおける優れた結果から、本手法の有効性と頑健性が示された。筆者らの知る限り、本研究の実験結果は、最近提案された多数の手法を上回っている。ソースコードは以下のGitHubリポジトリで公開されている:https://github.com/subhankar01/Covid-Chestxray-lambda-fuzzy