
要約
本稿では、時系列関係と因果関係の抽出および分類を英語テキストから行うための、スクリーブ(篩)型のシステム「CATENA」を提案する。本システムは、時系列モデルと因果モデルの相互作用を活用している。各スクリーブの性能を評価した結果、ルールベース、機械学習、推論の各コンポーネントが、TempEval-3およびTimeBank-Denseデータ上で最先端の性能を達成する上でそれぞれ貢献していることが示された。因果関係は時系列関係に比べて著しく希薄であるものの、提案するアーキテクチャおよび選定された特徴量は、両タスクに共通して適している。時系列成分と因果成分の相互作用の効果は限定的ではあるが、有望な結果をもたらし、テキストにおける時系列的側面と因果的側面の緊密な関連性を裏付けている。