
要約
近年、ニューラルネットワークは関係分類というタスクにおいて重要な役割を果たしている。本論文では、このタスク向けに新たなアテンションベースの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)アーキテクチャを提案する。本モデルは、単語埋め込み(word embedding)、品詞タグ埋め込み(part-of-speech tag embedding)、および位置埋め込み(position embedding)の情報を効果的に活用している。単語レベルのアテンション機構により、注目する二つのエンティティに関連する文のどの部分が最も影響力を持つかをより正確に特定できる。このアーキテクチャは、タスク固有のラベル付きデータから重要な特徴を学習可能であり、明示的な依存構造のような外部知識の導入を不要とする。SemEval-2010 Task 8のベンチマークデータセットを用いた実験結果から、本モデルは複数の最先端のニューラルネットワークモデルを上回る性能を達成しており、最小限の特徴工学(feature engineering)で競争力のある性能を発揮できることを示した。