要約
センチメント分析は、自然言語処理(NLP)の応用分野の一つであり、感情情報を迅速かつ効果的に処理・抽出することを目的としている。前段階の三項抽出(特徴—意見—センチメントの三つ組)を拡張する形で、特徴カテゴリ—特徴—意見—センチメント(ACOS)四項抽出が提案された。ACOS四項抽出にはいくつかの手法が存在するが、それらには暗黙的な情報への対応力の低さや、全体的な性能スコアが低いといった課題が伴う。本研究では、BART-Aspect-Based-Sentiment-Analysis(BARTABSA)と呼ばれるセンチメント分析モデルを用いた新しい手法を提案する。このモデルは、従来の「特徴ベースセンチメント分析(ABSA)」のサブタスクである「特徴—意見ペア抽出」と「特徴—意見—センチメント三つ組抽出」を統合的に処理することを目的としており、コアアルゴリズムを変更せず、追加のモデルを導入することなくこれらのタスクを解決することを目指している。本研究では、データおよびモデルの外部層に若干の修正を加えた結果、従来の手法と比較して顕著かつ有望な性能向上が得られた。