
要約
Aspect-Based Sentiment Analysis(ABSA)タスクは、製品やサービスのさまざまな側面に関する消費者の意見を特定することを目的としています。BERTを基盤とする言語モデルは、感情分析など、言語の深い理解を必要とするアプリケーションにおいて、成功裏に活用されてきました。本論文では、ABSAタスクにおけるBERTベースのテキスト表現の向上を目指し、分離学習(disentangled learning)の活用を検討しています。コンピュータビジョン分野における分離表現学習の成功に触発され、データ表現の説明的要因を獲得することを目的として、構文的特徴と意味的特徴をBERTアーキテクチャから分離する最新のDeBERTaモデル(Decoding-enhanced BERT with Disentangled Attention)を用いて分析を行いました。実験結果から、分離 Attention 機構とシンプルなファインチューニング戦略を導入することで、ABSAのベンチマークデータセットにおいて、既存の最先端モデルを上回る性能が達成されたことが示されました。