18日前

相互誘導と文間関係グラフを用いた引数ペア抽出

{Ruifeng Xu, Min Yang, Yice Zhang, Jingyi Sun, Bin Liang, Jianzhu Bao}
相互誘導と文間関係グラフを用いた引数ペア抽出
要約

引数ペア抽出(Argument Pair Extraction: APE)は、議論の二つの本文から相互作用する引数ペアを抽出することを目的としている。従来の研究では、Peer Reviewおよび反論文の文脈においてこのタスクが検討され、シーケンスラベル付けタスクと文間関係分類タスクに分解して処理していた。しかし、これらのアプローチは有望な性能を示す一方で、引数ペア間の引数レベルの相互作用を明示的にモデル化していない。具体的には、二つの分解されたタスクによって間接的に引数ペアを獲得しているにとどまり、ペア形成に必要な相互作用の本質的な構造を捉えきれていない。本論文では、相互指導フレームワークを用いてAPEタスクに取り組む。このフレームワークは、一方の本文における引数の情報を活用し、他方の本文においてその引数とペアを形成できる引数を特定するための指導情報を提供する。これにより、二つの本文がAPEプロセスにおいて相互に指導し合うことが可能となる。さらに、文間関係グラフを提案することで、二つの文間の相互関係を効果的にモデル化し、引数ペアの抽出を促進する。本研究で提案する手法は、引数レベルの包括的な意味構造をより適切に表現でき、引数ペア間の複雑な相関関係を明示的に捉えることができる。実験結果から、本手法は現在の最先端モデルを顕著に上回ることが示された。