17日前

正規化フローを用いた密度推定と合成欠陥分類を用いた異常検出

{Seungmi Oh}
要約

本稿では、ピクセル単位の分類ネットワークと条件付き正規化フロー(CNF)ネットワークを、特徴抽出器を共有することで統合した新たな深層学習ベースの異常検出(AD)システムを提案する。本システムでは、合成異常データを用いてピクセル単位の分類ネットワークを訓練することで、事前学習済みのCNFネットワークの特徴抽出器を微調整し、ドメイン内データの判別的な特徴を学習する。その後、微調整された特徴抽出器を用いて、正常データを用いてCNFネットワークを訓練し、正常データの密度を推定する。推論時には、ピクセル単位の分類ネットワークとCNFネットワークから得られる異常スコアの重み付き平均を計算することで異常を検出する。本提案システムは、ドメイン内データの特性を学習するとともに、分類ネットワークとCNFネットワークの異常スコアを統合しているため、MvTecADおよびBTADデータセットを用いた実験において、従来手法と比較して顕著な性能向上を示した。さらに、分類システムと密度推定システムが特徴抽出器を共有しているため、計算負荷の大幅な増加は生じない。