要約
本稿では、基本的なWebカメラを用いて複数の生理パラメータを簡易かつ低コストで測定する手法を提案する。動画記録における色成分に対して独立成分分析(ICA)を適用することで、顔面領域からの血流量パルスを抽出した。その後、心拍数(HR)、呼吸数およびHRV(心臓自律神経活動の指標となる心拍変動)を定量し、食品医薬品局(FDA)承認済みのセンサーによる測定値と比較した。すべての生理パラメータにおいて、高い一致度が得られた。本技術は、個人の健康管理および遠隔医療の分野において大きな応用可能性を有している。