
要約
2017年ネイティブ言語識別(NLI)共同タスク(チーム名:NLI-ISU)の一環として、N-gramおよび埋め込み(embedding)に基づく特徴表現を用いた実験について報告する。書面のエッセイに対するテストセットにおける最良のシステムは、単語のユニグラム、バイグラム、トライグラム特徴を用いたもので、マクロF1スコアは0.8264を達成した。本研究では、単語、文字、品詞(POS)、および単語-POSの混合表現を含む多様なN-gram表現を検討した。埋め込みに基づく特徴表現に関しては、単語埋め込みとドキュメント埋め込みの両方を採用した。しかし、すべての埋め込み表現において、N-gramに比べて相対的に低い性能にとどまった。これは、埋め込みが意味的類似性を捉えようとするのに対し、母語の違い(L1差)は本質的にスタイル的な特徴に起因するためであると考えられる。