要約
本稿では、部分動画コピー検出の性能評価に焦点を当てる。Web動画から構築された複数の公開データセットが存在するが、検出問題は連続的な動画放送に内在するものである。その代替として、より高いスケーラビリティを備え、劣化の状態を制御可能なテレビ（TV）データセットを用いることで、より詳細な性能評価が可能となる。本稿では、スケーラブルなキャプチャと堅牢なグランドトゥース（正解ラベル）を保証するプロトコルを採用したTVデータセット「STVD」を提案する。STVDは、このタスクにおける最大規模の公開データセットであり、約83,000本の動画を含み、合計再生時間は10,660時間に達する。本稿では、代表的な手法のSTVD上での性能評価結果を報告し、ベースライン比較のための指標を提供する。