Command Palette
Search for a command to run...
Micah Carroll Adeline Foote Kevin Feng Marcus Williams Anca Dragan W. Bradley Knox Smitha Milli

要約
ユーザーがレコメンデーションシステムの提案に対して不満を抱く場合、その推薦内容を細かく調整するための制御手段が不足しがちである。大規模言語モデル(LLM)は、ユーザーが自然言語による要請(例:「私の意見とは異なる視点を持つ敬意ある投稿を表示してほしい」)を通じて推薦を誘導できる点で、こうした課題に対する解決策を提供する。本研究では、計算効率を保ちつつ、リアルタイムで従来型レコメンデーションシステムに対して自然言語による制御を可能にする手法「CTRL-Rec」を提案する。具体的には、学習段階において、LLMを用いてユーザーの自然言語要請に基づいてアイテムに対する承認の有無をシミュレーションし、そのシミュレートされた判断を近似する埋め込みモデルを学習する。その後、従来のレコメンデーションシステムが最適化する信号の重み付けに、こうしたユーザー要請に基づく予測を統合する。運用段階では、ユーザーの各要請に対して1回のLLM埋め込み計算のみを必要とするため、推薦のリアルタイム制御が可能となる。MovieLensデータセットを用いた実験では、本手法は多様な要請に対して一貫して細かい制御を可能にした。また、19名のLetterboxdユーザーを対象としたユーザースタディでは、CTRL-Recがユーザーに好意的に受け入れられ、従来の制御方法と比較して、ユーザーのコントロール感と推薦に対する満足度が顕著に向上していることが明らかになった。