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Alexander Kovrigin Aleksandra Eliseeva Konstantin Grotov Egor Bogomolov Yaroslav Zharov

要約
環境設定——すなわち、特定のソフトウェアプロジェクトと連携するようにシステムを構成するプロセス——は、ソフトウェア工学(SE)における持続的な課題である。自動化された環境設定手法は、開発者が手動による作業を一切行わずに、任意のリポジトリに対して完全に設定された開発環境を提供することで、開発作業を支援することができる。また、SE研究者にとっても、実行ベースのベンチマークをスケーラブルに実施する手助けとなる。しかし、最近の研究では、最先端の大規模言語モデル(LLM)ですら、このタスクの自動化において限定的な成果しか上げていないことが明らかになっている。この限界を克服するため、本研究では環境設定に特化したモデルのチューニングを実施した。本手法では、正しいBashスクリプトを生成するための教師あり微調整と、検証可能な報酬を用いた強化学習(RLVR)を組み合わせ、環境設定タスクに適応させる。実験結果として、EnvBench-Pythonベンチマークにおいて、当該手法によりQwen3-8B(一般の消費向けハードウェアで実行可能なモデル)が、より大規模なモデルであるQwen3-32BおよびGPT-4oと同等の性能を達成した。本研究の学習コードおよびモデルチェックポイントは、公開されている:https://github.com/JetBrains-Research/PIPer。