18日前
OralBBNet:バウンディングボックス事前知識を用いた空間的ガイド付き全景X線歯科画像セグメンテーション
Devichand Budagam, Azamat Zhanatuly Imanbayev, Iskander Rafailovich Akhmetov, Aleksandr Sinitca, Sergey Antonov, Dmitrii Kaplun

要約
歯のセグメンテーションおよび認識は、多様な歯科応用および診断手順において重要な役割を果たしている。ディープラーニングモデルの統合により、高精度かつ自動化されたセグメンテーション手法の開発が促進されている。これまでの研究では歯のセグメンテーションが検討されてきたが、同時に歯のセグメンテーションと検出を実現した手法はまだ限られている。本研究では、UFBA-UESCデータセットから抽出された、425枚のパノラマ歯科X線画像を対象とした新しい歯科データセット「UFBA-425」を提示する。このデータセットは、各画像に対してバウンディングボックスおよびポリゴンによるアノテーションを備えている。さらに、本研究では、U-NetとYOLOv8をそれぞれセグメンテーションヘッドおよび検出ヘッドとして採用したアーキテクチャ「OralBBNet」を提案する。OralBBNetは、U-NetとYOLOv8の相補的な強みを活かすことで、パノラマX線画像における歯の分類およびセグメンテーションの精度と頑健性を向上させることを目的として設計されている。本手法は、既存の技術と比較して、歯の検出において平均平均精度(mAP)を1~3%向上させ、さまざまな歯種別にU-Netと比較してDiceスコアを15~20%向上させ、他のセグメンテーションアーキテクチャと比較してもDiceスコアで2~4%の改善を達成した。本研究の成果は、オブジェクト検出モデルを歯科診断分野に広く導入するための基盤を確立した。