
要約
コンピュータビジョン分野における人物再識別(person re-identification)の重要性が高まる中で、より広範かつ多様なデータセットの必要性が浮き彫りになっています。これに対応して、本研究では4.45百万枚以上の画像を含み、37台の異なるカメラによって収集された多様な環境下でのデータセット「ENTIRe-ID」を紹介します。このデータセットは、既存の人物再識別データセットが課題としてきたドメインのばらつきやモデルの汎化性能の面を特に意識して設計されており、その特徴は現実世界に近い多様なシナリオを網羅している点にあります。具体的には、さまざまな照明条件、視角、および多様な人間の行動を含んでおり、ReIDモデルの実用的かつ強固な訓練基盤を提供することが可能です。ENTIRe-IDデータセットは、https://serdaryildiz.github.io/ENTIRe-ID にて公開されています。