
変化検出はリモートセンシング画像解析において極めて重要でありながらも、非常に挑戦的なタスクであり、ディープラーニングの急速な発展に伴い、近年大きな進展が見られている。しかし、現存する多数のディープラーニングベースの変化検出手法は、複雑な特徴抽出やマルチスケール特徴の統合に主眼を置いており、中間段階における特徴の不十分な活用を無視しているため、最適な結果に至っていない。このような問題を解決するため、本研究では、より豊かな特徴学習を活用して変化検出性能を向上させる新しいフレームワーク、RFL-CDNetを提案する。具体的には、まず深層マルチスラブ監督(deep multiple supervision)を導入し、各段階における中間表現を強化することで、バックボーン特徴抽出器の潜在能力を最大限に引き出す。さらに、粗から細への誘導(Coarse-to-Fine Guiding; C2FG)モジュールと学習可能な統合(Learnable Fusion; LF)モジュールを設計し、特徴学習の質を向上させ、より識別性の高い特徴表現を獲得する。C2FGモジュールは、前段階の粗いスケールからの予測を、現在の細かいスケールの予測に段階的に統合することを目的としており、LFモジュールは各段階および各空間位置における貢献度が独立していると仮定し、複数の予測を学習可能な方式で統合するモジュールを構築している。複数のベンチマークデータセットにおける実験結果から、提案するRFL-CDNetはWHU耕地データセットおよびCDDデータセットにおいて最先端(SOTA)の性能を達成し、WHU建物データセットでは2位の性能を記録した。本研究のソースコードおよびモデルは、https://github.com/Hhaizee/RFL-CDNet にて公開されている。