2ヶ月前

YOLOv8-AM: YOLOv8を用いた効果的な注意機構による小児の手首骨折検出

Chien, Chun-Tse ; Ju, Rui-Yang ; Chou, Kuang-Yi ; Xieerke, Enkaer ; Chiang, Jen-Shiun
YOLOv8-AM: YOLOv8を用いた効果的な注意機構による小児の手首骨折検出
要約

手首の外傷や骨折は日常生活で頻繁に起こり、特に子供たちにおいてその割合が高く、骨折症例の重要な部分を占めています。手術を行う前に、外科医はしばしば患者に対してX線撮影を依頼し、放射線技師の分析に基づいて準備を行います。ニューラルネットワークの発展に伴い、You Only Look Once (YOLO) シリーズのモデルは、コンピュータ支援診断 (CAD) の一環として骨折検出に広く使用されるようになりました。2023年には、Ultralytics 社が最新版の YOLO モデルを発表し、全身のさまざまな部位での骨折検出に利用されています。アテンションメカニズムはモデル性能向上のために最も注目されている手法の一つです。本研究では、元の YOLOv8 アーキテクチャにアテンションメカニズムを取り入れた YOLOv8-AM を提案します。具体的には、Convolutional Block Attention Module (CBAM)、Global Attention Mechanism (GAM)、Efficient Channel Attention (ECA)、Shuffle Attention (SA) の4つのアテンションモジュールを使用して改善されたモデルを設計し、GRAZPEDWRI-DX データセットで訓練を行いました。実験結果によると、ResBlock + CBAM (ResCBAM) を基盤とする YOLOv8-AM モデルの平均精度率(mAP 50)は63.6%から65.8%へと上昇しました。これは最先端 (SOTA) の性能を達成しています。一方で、GAM を取り入れた YOLOv8-AM モデルは mAP 50 値が64.2%となり、十分な改善とは言えませんでした。そこで ResBlock と GAM を組み合わせて ResGAM を導入し、新たな YOLOv8-AM モデルを設計しました。このモデルの mAP 50 値は65.0%へと上昇しました。本研究の実装コードは GitHub 上で公開されており、以下の URL からアクセスできます: https://github.com/RuiyangJu/Fracture_Detection_Improved_YOLOv8.