
要約
深層学習において、十分なラベル付きデータを効率的に生成することは依然として大きな課題であり、特にラベル付けに多大な時間と労力が要される画像セグメンテーションタスクにおいて顕著である。本研究では、大規模なデータセットや事前学習モデルを有しないリソース制約環境下でこの問題に取り組む。我々は、画像と偽ラベルのペアにおける不確実性をフィルタリングする新たな手法「不一致マスク(Inconsistency Masks, IM)」を提案する。この手法により、従来の半教師あり学習手法を上回るセグメンテーション品質の向上が実現される。IMを用いることで、4つの異なるデータセットにおいてわずか10%のラベル付きデータで強力なセグメンテーション結果が得られ、他の技術と組み合わせることでさらなる性能向上も確認されたことから、広範な適用可能性が示された。特にISIC 2018データセットにおいては、我々のハイブリッドアプローチの3つが完全にラベル付けされたデータセットで学習されたモデルを上回る結果を達成した。また、一貫した初期条件の下で主流の半教師あり学習手法を詳細に比較分析することで、本手法の有効性とロバスト性を明確に示している。本研究の完全なコードは以下のURLから公開されている:https://github.com/MichaelVorndran/InconsistencyMasks