17日前
ID-Blau:Implicit Diffusion-based reBLurring AUgmentationを用いた画像の逆運動乱れ除去
Jia-Hao Wu, Fu-Jen Tsai, Yan-Tsung Peng, Chung-Chi Tsai, Chia-Wen Lin, Yen-Yu Lin

要約
画像のぼかし除去(image deblurring)は、動的なシーンで撮影された画像に生じる不必要なぼかしを除去することを目的としている。これまでの研究では、モデルのアーキテクチャ設計を用いてぼかし除去性能の向上に多数の努力がなされてきた。しかし、画像のぼかし除去におけるデータ拡張に関する研究はほとんど行われていない。連続的な運動が画像露出中にぼかしアーティファクトを引き起こすという点に着目し、本研究では、連続空間における運動軌道をシミュレートすることで、多様なぼけた画像を生成できる画期的なぼかし拡張手法の開発を目指す。本論文では、明るい画像と制御可能なぼかし条件マップ(blur condition map)を入力として用い、対応するぼけた画像を生成する「Implicit Diffusion-based reBLurring AUgmentation(ID-Blau)」を提案する。ID-Blauは、ぼけた画像のぼかしパターンを、各画素ごとに方向と大きさとしてパラメータ化し、ぼかし条件マップとして表現することで、運動軌道をシミュレートし、連続空間内でそれを暗黙的に表現する。異なるぼかし条件をサンプリングすることで、訓練データに存在しなかった多様なぼけた画像を生成可能である。実験結果から、ID-Blauは訓練用に現実的なぼけた画像を生成でき、最先端のぼかし除去モデルの性能を顕著に向上させることを示した。ソースコードは、https://github.com/plusgood-steven/ID-Blau にて公開されている。