NDC-Scene: 正規化デバイス座標空間における単眼3Dセマンティックシーン補完の向上

単眼3次元セマンティックシーンコンプリーション（SSC）は、単一の画像から複雑な意味論と幾何形状を予測する可能性があるため、近年大きな注目を集めています。本論文では、現行の最先端手法におけるいくつかの重要な問題点を特定しました。それらは、射線方向に投影された2次元特徴量の特徴曖昧性（Feature Ambiguity）、3次元畳み込みの姿勢曖昧性（Pose Ambiguity）、および異なる深度レベル間での3次元畳み込みの計算不均衡（Computation Imbalance）です。これらの問題に対処するために、我々は新しい正規化デバイス座標シーンコンプリーションネットワーク（NDC-Scene）を開発しました。このネットワークは、2次元特徴マップを直接ワールド空間ではなく、進行的な深さ次元の復元を通じて正規化デバイス座標（NDC）空間に拡張します。実験結果は、大部分の計算を対象となる3次元空間から提案された正規化デバイス座標空間へ移すことが単眼SSCタスクに有利であることを示しています。さらに、我々は2次元と3次元特徴マップを同時にアップサンプリングし融合する深さ適応型二重デコーダー（Depth-Adaptive Dual Decoder）を設計しました。これにより全体的な性能がさらに向上します。我々の広範な実験は、提案手法が屋外SemanticKITTIデータセットと屋内NYUv2データセットにおいてともに最先端手法を一貫して上回ることを確認しています。コードは以下のURLで公開されています: https://github.com/Jiawei-Yao0812/NDCScene.