
要約
任意時刻における3次元人体ポーズ予測は、リアルタイムの実世界における人間と機械の同期的相互作用において極めて重要であり、「任意時刻」とは、実数値の時間ステップにおいて人体ポーズを予測することを意味する。しかし、現時点における知見によれば、既存の人体ポーズ予測手法はすべて、事前に設定された離散的な時間間隔でのみ予測を行っている。この課題に対応して、本研究では、ニューラル常微分方程式(Neural Ordinary Differential Equations, Neural ODEs)を用いて人体行動のダイナミクスをモデル化する、軽量な連続時間ニューラルアーキテクチャ「AnyPose」を提案する。本フレームワークは、Human3.6M、AMASS、3DPWの各データセット上で検証され、既存手法との比較および人体ポーズ予測とニューラル常微分方程式の交差領域に関する包括的な分析が行われた。実験結果から、AnyPoseは将来のポーズ予測において高い精度を示すとともに、従来手法と比較して任意時刻予測タスクの実行にかかる計算時間は著しく短縮されることが明らかになった。