2ヶ月前
酔っ払いのオドメトリ:変形シーンにおけるカメラの動きの推定
Recasens, David ; Oswald, Martin R. ; Pollefeys, Marc ; Civera, Javier

要約
変形シーンにおけるカメラの動きを推定することは、複雑で未解決の研究課題となっています。既存の非剛体構造から運動を推定する技術の多くは、変形部分だけでなく静止部分も観測できるという前提に基づいており、これにより基準となる参照点を確立することができます。しかし、この前提は内視鏡検査などの特定の重要な応用例では成立しません。探査軌道という最も困難なシナリオに取り組む変形オドメトリとSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)パイプラインは、堅牢性と適切な定量評価手法が不足しています。この問題に対処するために共通のベンチマークとして、私たちは「Drunkard's Dataset」を導入します。これは、変形環境での視覚的なナビゲーションと再構築を目指した挑戦的な合成データセットです。このデータセットは初めて大規模な探索的なカメラ軌道を含み、時間とともにすべての表面が非剛体変形を示す3Dシーン内の真値データを提供します。現実的な3D建築物でのシミュレーションにより、大量のデータと真値ラベル(カメラ姿勢、RGB画像と深度、光学フローおよび法線マップなど)を得ることができ、これらは高解像度かつ高品質です。さらに、私たちは新しい変形オドメトリ手法である「Drunkard's Odometry」を提案します。この手法は光学フロー推定値を剛体カメラ運動と非剛体シーン変形に分解します。当該データの妥当性を検証するため、本研究ではいくつかのベースライン評価と新たな追跡誤差指標(真値データが不要な指標)についても言及しています。データセットとコード: https://davidrecasens.github.io/TheDrunkard'sOdometry/