16日前
不規則にサンプリングされた時系列の予測におけるグラフの利用
Vijaya Krishna Yalavarthi, Kiran Madhusudhanan, Randolf Sholz, Nourhan Ahmed, Johannes Burchert, Shayan Jawed, Stefan Born, Lars Schmidt-Thieme

要約
欠測値を伴う不規則な間隔でサンプリングされた時系列の予測は、医療、天文学、気候科学など、多数の現実世界の応用において重要な課題である。現在の最先端のアプローチは、通常微分方程式(ODE)に依拠しているが、これらは計算が遅く、欠測値を扱うために追加の特徴量が必要なことが多い。この課題に対処するため、本研究では「GraFITi(Graphs for Forecasting Irregularly Sampled Time Series with missing values)」と名付けた新しいモデルを提案する。GraFITiは、時系列データを「スパース構造グラフ(Sparsity Structure Graph)」、すなわち疎な二部グラフに変換し、予測問題をグラフ内のエッジ重みの予測問題として再定式化する。このモデルは、グラフニューラルネットワーク(GNN)の強力な表現能力を活用してグラフ構造を学習し、目的のエッジ重みを予測する。GraFITiは、欠測値を含む3つの実世界データセットおよび1つの合成データセットに対して評価され、多数の最先端モデルと比較された。実験の結果、GraFITiは予測精度を最大で17%向上させるとともに、実行時間を最大で5倍短縮することを示した。