
要約
2次元幾何変換の連鎖を活用して知識グラフ(KG)におけるエンティティ間の関係をモデル化することで、効果的なKG埋め込み(KGE)モデルであるCompoundEが提案された。さらに、3次元空間における回転の非可換性を活用して、新たなKGEモデルであるRotate3Dが提唱された。CompoundEおよびRotate3Dに着想を得て、本研究では、並進、回転、スケーリング、反転、せん断を含む3次元複合幾何変換を活用し、CompoundE3Dと名付けられるKGEモデルの族を提案する。CompoundE3Dは、知識グラフの複雑な内在的特性に応じて複数の設計バリエーションを提供可能であり、それぞれのバリエーションが特定の関係タイプにおいて優れた性能を発揮するため、複数のバリエーションを組み合わせたアンサンブルにより、より優れた性能が得られる。CompoundE3Dの有効性および柔軟性は、4つの代表的なリンク予測データセットを用いた実験により検証された。