17日前
任意スケール画像超解像のための局所的陰伏正規化フロー
Jie-En Yao, Li-Yuan Tsao, Yi-Chen Lo, Roy Tseng, Chia-Che Chang, Chun-Yi Lee

要約
基底流(Flow-based)手法は、正規化流(normalizing flow)を用いて高解像度(HR)画像の分布を学習することで、超解像(SR)の不適切定問題(ill-posed nature)に対処する上で有望な結果を示している。しかし、これらの手法は事前に定義された固定スケールでのみSRを実行可能であり、実世界応用における可能性に制限がある。一方、任意スケールSRは近年注目を集め、著しい進展を遂げている。ただし、従来の任意スケールSR手法は不適切定問題を無視しており、ピクセル単位のL1損失を用いてモデルを学習しているため、出力画像がぼやけたものとなる傾向がある。本研究では、上述の問題を統一的に解決するため、「局所的陰的正規化流」(Local Implicit Normalizing Flow, LINF)を提案する。LINFは、異なるスケーリング係数下におけるテクスチャ詳細の分布を正規化流によってモデル化する。これにより、任意のスケーリング係数において、豊かなテクスチャ詳細を備えた写実的な高解像度画像を生成することが可能となる。広範な実験を通じてLINFの性能を評価した結果、従来の任意スケールSR手法と比較して、最先端の知覚品質を達成していることが示された。