
要約
通常のマンモグラフィスクリーニングにおいて、ラミナル型および非ラミナル型の患者を自動的に識別することは、臨床医が乳がん治療計画を効率化する上で支援となる。近年の機械学習技術は、マンモグラフィ画像における分子サブタイプ分類において有望な結果を示しているが、これらの手法は画素レベルのラベル、手作業による特徴抽出、およびラジオミクス特徴に強く依存している。本研究では、画像レベルのラベルのみを用いて学習されたフルマンモグラフィ画像におけるラミナル型サブタイプ分類について、初期的な知見を提供する。本研究では、乳房異常分類タスクから転移学習(transfer learning)を活用し、ResNet-18に基づくラミナル型対非ラミナル型サブタイプ分類タスクをファインチューニングした。公開されているCMMDデータセットを用いて本手法の結果を提示・比較した結果、テストデータセット上で平均AUCスコア0.6688、平均F1スコア0.6693を達成し、ベースライン分類器を顕著に上回った。この改善は統計的に有意であり、p値はp < 0.0001であった。