
要約
自然界に存在する多くの課題は、グラフマッチング問題として定式化できる。従来の深層学習ベースの手法は、主に二つのグラフ間の完全マッチング設定に焦点を当てていた。本研究では、より一般的な部分マッチング問題に着目し、複数グラフ間のサイクル整合性を保証する枠組みを導入する。近年のグラフにおける深層学習の進展を基盤とし、オブジェクトからユニバースへの定式化を採用し、抽象的なユニバース点の潜在表現を学習する新たなデータ駆動型手法(URL)を提案する。本手法は、Pascal VOC、CUB、Willow データセットを用いた評価において、意味的キーポイントマッチング問題における最先端の性能を達成した。さらに、合成グラフマッチングデータセット上で実施された制御実験により、本手法がノード数が多いグラフへのスケーラビリティおよび高い部分性に対して高いロバスト性を有していることが示された。