15日前
個人化されたプライベート情報に基づく個人化事前情報を用いたフェデレーテッドラーニング
Mingjia Shi, Yuhao Zhou, Qing Ye, Jiancheng Lv

要約
フェデレーテッドラーニング(以下、FLと略す)は、データを直接共有せずに、グローバルサーバーと協調するクライアントを活用してプライバシーを保ちつつグローバルモデルの学習を実現する分散型機械学習手法である。しかし、FLの主な課題の一つであるデータの非同一性(heterogeneous data problem)のため、グローバルモデルは各クライアントのローカルデータ上で十分な性能を発揮することが難しい。これに対し、パーソナライズドフェデレーテッドラーニング(以下、PFLと略す)は、ローカルデータ上でモデルの性能を最大化することを目的としている。ベイズ学習は、モデルのパラメータを事前分布を持つ確率変数と見なすアプローチであり、ローカルデータが多ければ多いほどそのデータに注目する傾向があり、逆にデータが少なければ事前分布に依存するという性質から、データの非同一性問題に対して有効な解決策とされる。PFLにベイズ学習を適用する際、グローバルモデルはローカル学習プロセスにおける事前知識としての役割を果たす。本論文では、スケーリングされた指数型分布族における事前分布を仮定することで、PFLをベイズ学習に基づいてモデル化し、Bregmanダイバージェンス正則化を用いて同モデルの問題を解決するフレームワークpFedBreDを提案する。実験結果によれば、球面ガウス分布を事前分布として仮定し、平均選択において1次戦略を採用した場合、我々の提案手法は複数の公開ベンチマークにおいて、他のPFLアルゴリズムを顕著に上回る性能を示した。