8日前
説得力のあるライティング戦略を用いた健康に関する誤情報の説明と検出
Danial Kamali, Joseph Romain, Huiyi Liu, Wei Peng, Jingbo Meng, Parisa Kordjamshidi

要約
現在、誤情報の拡散は社会における顕著な問題となっている。本研究では、文章文書に用いられる説得戦略を分析することで、誤情報の自動識別を支援することを目的としている。その目的達成のため、一般的な説得的執筆戦略を網羅する新しいアノテーションスキームを提案する。さらに、本研究で提唱したスキームに基づき、専門家によって徹底的にアノテートされた健康に関する誤情報データセットを提供する。本研究の貢献の一つとして、テキストの断片にその説得的執筆戦略の種類をアノテーションするという新たなタスクの提案がある。また、BERTファミリの事前学習済み言語モデルおよびGPTファミリの生成型大規模言語モデルを用いて、事前学習モデルのファインチューニングおよびプロンプト設計技術を評価し、説得戦略を追加の情報源として活用した。特に、誤情報検出の文脈において、説得戦略を中間ラベルとして用いることの効果を検証した。その結果、説得戦略の導入により、誤情報検出モデルの精度が向上し、モデルの説明可能性(explainability)も改善された。これらの説得戦略は、他のモデルや人間が情報の信頼性に関するより適切な判断を下すために、貴重な知見と説明として機能する可能性がある。