
要約
低ラベル環境下での多ラベル認識(MLR)は、多くの実世界の応用を持つ難問である。最近の研究では、不足している画像ラベルを補うためにテキスト空間と視覚空間の間のアライメントを学習しているが、利用可能なMLR注釈が限られているため精度が低下する。本研究では、数百万の補助的な画像-テキストペアで事前学習されたテキストと視覚特徴量の強いアライメントを利用し、部分ラベルMLRとゼロショットMLRを統一的に扱うフレームワークとしてデュアルコンテクスト最適化(DualCoOp)を提案する。DualCoOpは、クラス名を言語入力(すなわちプロンプト)の一部として正負のコンテクストを符号化する。DualCoOpは事前学習済みのビジョン-言語フレームワークに非常に軽い学習オーバーヘッドのみを導入するため、注釈が限られている多ラベル認識タスクや未見クラスに対して迅速に適応できる。標準的な多ラベル認識ベンチマークにおける2つの挑戦的な低ラベル設定での実験結果は、当手法が最先端の方法よりも優れていることを示している。