
要約
われわれは、文書レベルの関係抽出をエンドツーエンドの設定で目指しており、モデルが一括して項抽出、共参照解消(COREF)、および関係抽出(RE)を行う必要があり、評価はエンティティ中心に行われます。特に、これまでの研究では注目されていなかったCOREFとREの双方向的な相互作用に焦点を当て、タスク特性を活用するために特別に設計された明示的な相互作用であるグラフ適合性(Graph Compatibility: GC)を導入することを提案します。これにより、2つのタスクの決定を直接的に連携させることができます。実験はDocREDとDWIEで行われました。GCに加えて、パイプライン、共有エンコーダー、グラフ伝播など、これまでの研究で一般的に採用されている異なるマルチタスク設定を実装し比較することで、異なる相互作用の効果を検証しました。結果は、GCがベースラインに対して最大2.3/5.1 F1値向上という最良の性能を達成したことを示しています。