15日前
多言語知識グラフ補完における自己教師付き適応型グラフアライメント
Zijie Huang, Zheng Li, Haoming Jiang, Tianyu Cao, Hanqing Lu, Bing Yin, Karthik Subbian, Yizhou Sun, Wei Wang

要約
知識グラフ(KG)における欠落事実の予測は、現代のKGが完全でないという状況において極めて重要である。人手によるラベル付けが労力が大きいため、多言語で表現された知識を扱う場合、この不完全性はさらに顕著になる。本論文では、限られた初期対応(seed alignment)をブリッジとして用いることで、複数言語からの集団的知識を統合する多言語KG補完を検討する。しかし、従来の研究で用いられる言語間対応は十分に活用されていない:(1)対応ペアが均等に扱われ、平行なエンティティが可能な限り近くなるように最適化されるが、これによりKG間の容量差異が無視される;(2)初期対応は稀であり、新たな対応ペアの同定は通常、ノイズの多い非教師あり(unsupervised)な手法で行われる。これらの課題に対処するため、本研究では新たな自己教師型適応的グラフ対応(self-supervised adaptive graph alignment; SS-AGA)手法を提案する。具体的には、SS-AGAは対応関係を新たなエッジタイプとして扱い、すべてのKGを一つの統合グラフとして融合する。これにより、関係に依存するアテンション重みを通じて、KG間での情報伝搬およびノイズの影響を適応的に制御可能となる。同時に、SS-AGAは自己教師型の枠組みで動的に潜在的な対応ペアを抽出する新しいペア生成機構を備えている。公開の多言語DBPedia KGおよび新しく構築された産業用多言語EC(E-commerce)KGを用いた広範な実験により、SS-AGAの有効性が実証された。