
要約
点群セグメンテーションは3次元環境を理解する上で基盤的な役割を果たす。しかし、現在の3次元点群セグメンテーション手法は、シーン境界における性能が低く、全体のセグメンテーション精度を低下させる傾向にある。本論文では、シーン境界のセグメンテーションに焦点を当てる。まず、シーン境界におけるセグメンテーション性能を評価するための指標を検討する。境界における不十分な性能を改善するため、我々は点群セグメンテーション向けに新たな対照的境界学習(Contrastive Boundary Learning; CBL)フレームワークを提案する。具体的には、多スケールのシーンコンテキストを活用して、境界を跨ぐ点の表現を対照的に比較することで、点間の特徴の識別性を強化する。3つの異なるベースライン手法にCBLを適用した実験により、CBLが一貫して各ベースラインの性能を向上させ、境界領域および全体の性能(例:mIoU)において優れた結果を達成できることを示した。実験結果は、本手法の有効性および境界情報が3次元点群セグメンテーションにおいて重要な役割を果たすことを裏付けている。コードとモデルは、https://github.com/LiyaoTang/contrastBoundary にて公開される予定である。