
要約
特徴学習に基づく点群登録において、正確な対応関係の構築は、その後の変換推定にとって極めて重要である。しかし、入力が部分的であり、同一の表面(平面や滑らかな面など)で構成されている場合、点群から識別性の高い特徴を抽出することは依然として困難である。その結果、二つの非整合な点群間で正確に点対点を一致させるインライア対応関係の割合は十分とは言えない。このような状況を踏まえ、本研究ではインライア対応関係の割合を活用して、特徴学習に基づく点群登録の性能を向上させるための複数の技術を提案する。具体的には、複数スケールでの点特徴を表現するためのピラミッド階層デコーダ、対応関係の一貫性を維持するための一貫性投票戦略、および幾何的特徴を考慮に入れる幾何ガイド付き符号化モジュールを導入する。これらの技術を統合し、幾何ガイド付き一貫性ネットワーク(GCNet)を構築した。さらに、屋内・屋外データセットおよびオブジェクト中心の合成データセットを用いた包括的な実験により、GCNetが最先端手法を上回ることを実証した。また、GCNetで用いられた技術はモデルに依存しない(model-agnostic)特性を有しており、他の特徴ベースの深層学習手法や従来の登録手法へも容易に適用可能であり、性能の顕著な向上が期待できる。コードは以下のURLで公開されている:https://github.com/zhulf0804/NgeNet。