17日前
N-ImageNet:イベントカメラを用いたロバストで細粒度な物体認識への道
Junho Kim, Jaehyeok Bae, Gangin Park, Dongsu Zhang, Young Min Kim

要約
本稿では、イベントカメラを用いたロバストで細分化された物体認識を目的として設計された大規模データセット「N-ImageNet」を紹介する。このデータセットは、プログラム可能ハードウェアを用いて収集されたもので、イベントカメラがImageNetの画像を表示するモニタの周囲を一定の動きで移動する様子を記録したものである。N-ImageNetは、クラス数およびサンプル数が非常に多いため、イベントベースの物体認識に対する挑戦的なベンチマークとして機能する。実証的に、N-ImageNet上で事前学習を行うことで、イベントベース分類器の性能が向上し、ラベル付きデータが限られた状況下でも有効に学習が可能になることを示した。さらに、異なるカメラ軌道や極端な照明条件におけるイベントベース分類器のロバスト性を検証するための複数のN-ImageNetの変種を提示し、性能低下を緩和するための新規なイベント表現を提案した。筆者らの知る限り、本研究は、環境条件の多様性がイベントベース物体認識アルゴリズムに与える影響を定量的に初めて調査した初の試みである。N-ImageNetおよびその変種は、実世界におけるイベントベース物体認識アルゴリズムの実装に向けた指針となることが期待される。