17日前
コンセンサスはメモリと相乗効果を発揮する:都市景観における異常セグメンテーションのためのシンプルなアプローチ
Jiazhong Cen, Zenkun Jiang, Lingxi Xie, Qi Tian, Xiaokang Yang, Wei Shen

要約
異常セグメンテーションは、都市環境における自動運転など安全が重要な応用において不可欠なタスクであり、訓練中に観測されていないカテゴリの分布外(OOD)オブジェクトを検出することを目的としている。このタスクの核心的な課題は、困難な分布内(in-distribution)サンプルとOODサンプルをどのように区別するかであるが、この点についてはこれまで明示的に議論されていなかった。本論文では、群れが記憶タスクにおいて個体よりも優れた性能を発揮するという心理学的知見に着想を得て、新たなシンプルなアプローチである「Consensus Synergizes with Memory(CosMe)」を提案する。本手法の基本的なアイデアは、1)事前学習済みセグメンテーションモデルの複数の層から抽出された既知のプロトタイプで構成されるメモリバンクを構築すること、および2)事前学習モデルの挙動を模倣する補助モデルを学習し、その中間層特徴量の一致度(コンセンサス)を、メモリバンクと相補的に作用する補助的手がかりとして用いることである。CosMeは、困難な分布内サンプルとOODサンプルの区別において優れた性能を発揮する。複数の都市シーンにおける異常セグメンテーションデータセットを用いた実験結果から、CosMeが従来手法を大きく上回ることを示した。